第3回:支える工夫と社会の役割

認知症の症状が進むと「助けを呼びたい」と思っても、言葉が出ず周囲を頼れないことがあります。そんな時にはあらかじめ ヘルプメッセージを書いたカード(ヘルプカード) を持っておくと安心です。

どの認知症にも共通するのは「周囲と通じ合えないことで孤立する」という点です。

だからこそ大切なのは、

• 周囲の人が「どんな症状でどんな困りごとがあるか」を知ること

• 当事者の「今の困りごと」を伝えやすくする工夫をすること

この理解が、認知症と共に生きるための大きな力になります。

さらに「認知症サポーターキャラバン」という全国的な取り組みがあります。養成講座を受ければ「認知症サポーター」になり、地域で当事者を支える仲間になれます。


認知症は「かわいそうな終わり」ではなく、「工夫しながら共に生きることができる」病気です。地域社会全体で支え合い、前向きに歩んでいける環境づくりを進めていきましょう。

大阪府内科医会 お医者さんのブログ

かかりつけ医の集まりである内科医会から市民の皆様へ健康情報をお届けするサイトです