④ 動脈硬化を予防するには

血管の若返りには内臓脂肪を落とすことが基本です。バランスのとれた食事と運動が大切です。「The Japan Diet」と呼ばれる食様式が動脈硬化予防に推奨されています。肉の脂身・加工肉・砂糖や果糖を含む加工食品・アルコール飲料を控え、大豆・魚・野菜・海藻・きのこ・未精製穀類を取り合わせて食べ、減塩しましょう。 　座位行動(座りっぱなし)の時間が長い程、死亡リスクが増加することが報告されています。身体活動と生活習慣病や死亡リスクの間には、身体活動量が多いほど、疾患発症・死亡リスクが低いという関係がみられます。けがや体調に注意して無理をしないことも大切です。体重を減らすためのｶﾛﾘｰコントロールによる痩せすぎで、かえって身体機能が低下し、移動が困難になるリスクが高まったり、持病により注意する点が異なることもあります。健診の結果で気になるところや異常があれば、かかりつけ医に相談しアドバイスとサポートをうけましょう。 血管の病気である循環器疾患は高齢になるほど増え、高齢者人口の増加を背景に今後も増え続けると予想されています。平均寿命と健康寿命の間には約１０年の乖離があります。しなやかで強い血管づくりを心掛け、全身の健康と若々しく健やかな人生を目指しましょう。（井上正純）