第2回 高齢者におすすめしたいワクチンのお話

■ 新型コロナウイルスワクチン 

 コロナウイルスは変異を繰り返し、現在は以前ほど致死性は高くありません。 それでも高齢者では依然として重症化しやすく、ワクチンによる重症化予防の効果はしっかり残っています。 2024年度のワクチンはJN.1系統対応でしたが、2025年度は流行したXEC株にも対応したワクチンが登場しています。多くはmRNAワクチンですが、以前副反応が強かった方には不活化ワクチンという選択肢もあります。 「症状が軽そうだから、もういいかな…」と思っている方も、感染後に徐々に悪化するケースがあるため、ぜひ接種をご検討ください。

 ■ インフルエンザワクチン 

 毎年接種している方も多いインフルエンザワクチンは、不活化ワクチンが中心です。 子ども向けには、鼻にシュッと噴霧する「生ワクチン」もありますが、成人には使えません。 インフルエンザはその年によって流行株が変わるため、毎年の接種が大切です。

 ■ 肺炎球菌ワクチン 

 市中肺炎でいちばん多い原因菌が肺炎球菌です。 65歳の定期接種で案内されますが、それ以外の方も任意で受けられます。 接種のポイント • 基本は 5年ごとに接種 が必要 • 近年はワクチンの種類が増え、違うタイプを組み合わせれば2回で完了する場合もある 「昔1回受けてそのまま」という方は、一度かかりつけ医で相談してみてください。 

記 革島 悟史

大阪府内科医会 お医者さんのブログ

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