第1回:寒い季節に注意!「痔」を正しく知ろう
寒くなると風邪やインフルエンザだけでなく、意外にも「痔」の症状が出やすくなる季節です。痔は命にかかわる病気ではありませんが、痛みや出血が生活の質に大きな影響を与えることがあります。特に、お尻の病気は人に相談しづらく、受診をためらう方も多いかもしれません。今回は、痔の基礎知識やその種類についてお伝えします。
痔には大きく分けて3つの種類があります。「いぼ痔(痔核)」「切れ痔(裂肛)」「痔ろう」です。それぞれの原因や症状は異なりますが、共通して肛門周辺に負担がかかることで発症します。便秘や下痢、長時間の同じ姿勢、寒さによる血流の悪化などが引き金となりやすいです。
中でも多いのが「いぼ痔(痔核)」です。痔核は直腸内にできる「内痔核」と、肛門周囲にできる「外痔核」に分けられます。内痔核では痛みを伴わない出血が特徴で、進行度に応じて次の4段階に分類されます。
• 第1度:肛門外に痔核が出ない状態
• 第2度:排便時に痔核が肛門外に出るが、自然に直腸内に戻る状態
• 第3度:おなかに力を入れると痔核が脱出し、自然には元の位置に戻らず、指で押し込まなければならない状態
• 第4度:痔核が肛門外に出たままになった状態
一方、外痔核は激しい痛みが特徴で、血栓が原因となることが多いです。それぞれの症状や治療法については医師と相談しながら適切に対応することが重要です。 (柳生隆一郎記)
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