お正月はいかがでした? 新年は肝臓に眼を向けましょう

お正月はいかがでした? 「飲み過ぎたなあ」、「食べすぎちゃった」 どちらも肝臓に負担をかけてしまいます。 お酒を飲まなくても肝臓障害を起こす「NASH(非アルコール性脂肪肝炎)」という病気も増えています。太っていないのに肝臓に炎症が起きている「痩せ型NASH」の人も日本人に多く増えています。女性では閉経後に脂肪肝やNASHになる人が多い傾向です。そのため、お酒を飲まない、太っていない人も油断は禁物です。糖尿病・高血圧症・脂質異常症などメタボリックシンドロームの人もNAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)になりやすいので注意が必要です。  肝臓の簡単な検査は血液検査でAST ALT γGTPなどの項目がありALTが30越えたら要注意というお話をしましたが、さらに詳しく肝臓の状態(脂肪・硬さ)を調べるには、以前なら入院して肝生検(腹部に生検針を刺し、肝臓の組織の一部を採取する検査)を行う必要がありました。 しかし今は外来で超音波エラストグラフィ、MRIエラストグラフィで簡単に検査できるようなりました。


さて脂肪肝について、どのようなことに注意をしたら良いのでしょう。やはり基本は『食事と運動』です。  食事は、まず食べ過ぎに注意しましょう。特に糖分を多く含む清涼飲料水、缶コーヒー、果物。油を多く使う揚げ物などを控えましょう。  そして緑黄色野菜や青魚を積極的に摂るようにすると良いでしょう。  運動は、ウォーキングやジョギングや水泳などを週に3~4回、30分以上、他に筋肉トレーニング、ヨガなどもおすすめです。  少しでも気になった方は、かかりつけ医に相談してください。  いつまでも健やかな毎日をお過ごしくださいね。  

正木初美 

大阪府内科医会 お医者さんのブログ

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