はぁ いい湯だなぁ〜 でも、寒い冬のお風呂にはご用心!!

山も色づき、一気に夜から冷え込む季節になりました。皆様、いかがお過ごしでしょうか? 11月26日は「いい風呂」の日です。熱いお風呂に、ゆっくりと肩までつかったり、お酒を飲んでいい気分になってからお風呂につかったら幸せだなぁー、なんて考えたくなりますよね。 しかし、ご注意ください!

消費者庁が集計した報告では、65歳以上の高齢者の「浴槽における溺水による死亡者数」は令和元年の報告では約4900人と不慮の溺死事故件数の約7割を占め、交通事故による死亡者数約2500人をはるかに上回っています。 浴槽での死亡者数は11月頃から増えはじめ、寒い1月をピークに4月まで多くなり、この間の死亡者数は1年間の約7割を占めています。一体原因は何でしょう?

これは浴室で意識を失うことで浴槽内で溺れてしまうことが原因の一つであると言われています。意識を失う原因のひとつに、「ヒートショック」をきっかけとした血圧の急変動、浴槽内での脱水が考えられています。 

寒いと血管は、きゅっと縮みますので、血圧は急激に上昇します。逆に熱いと血管が緩みますので、血圧が急に下がります。この急な血圧の変化が心臓や脳に負担をかけると言われています。この現象を「ヒートショック」と呼び、温度の急激な変化によって血圧が上下に大きく変動する等によって起こる健康被害のことです。


では、どのような工夫をすればいいでしょうか?ヒートショック対策も含めて次回に、上手なお風呂の入り方についてお話します。

   (木村 新) 

大阪府内科医会 お医者さんのブログ

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