尿検査って大切です!
検診や病院を受診したときには必ずと言って良いほど検尿をするように言われますね
今は、いろいろな検査機器があり、また血液検査でなんでもわかるんじゃないの
なんだか面倒だししなくてもいいかな、、なんて思っておられませんでしょうか?
尿検査をするメリットはなんでしょうか?
まず、簡単なその場でわかる試験紙で結果がその場でわかることです。
その項目には糖、蛋白、潜血、ケトン、ビリルビンなどがあります。 それぞれについて説明しましょう。
糖:
糖が陽性となると血糖値が高いことを表します。また遺伝的に血糖が正常範囲でも尿に糖が排泄される腎性糖尿という病態もあります。
なお最近は腎臓から糖を排泄するSGLT2阻害薬という糖尿病の治療薬(慢性腎臓病や心不全でも使われることがある薬)があり、これを服用していると常に尿糖が陽性になります。 また、ビタミンCを飲んでいると検査結果に影響が出ることがあるので医師または看護師さんには飲んでいることを伝えておきましょう。
蛋白:
尿検査の最大の目的はこの蛋白の有無を知ることと言えます。 腎臓には血液中の老廃物などを浄化する糸球体が100万個ありますが、この糸球体が障害されると血液中の蛋白が尿中にもれてしまい尿蛋白が陽性となります。
尿蛋白が陽性になることは、腎臓だけでなく体中の血管が傷んでいる目印であるとも言われており、腎臓病のみならず、心血管病のリスクが高く、死亡率も高いといわれています。
糖尿病、高血圧症などで治療中の方は尿蛋白がでていないか常にチェックすることが大切です。
潜血:
腎臓の炎症、腎臓、尿管や尿道の結石、膀胱や前立腺の炎症や腫瘍などが疑われます。
ケトン体:
糖が利用ができず脂肪が燃焼したときでてきます。空腹の時、体が消耗しているときにでます。糖尿病ではインスリンが欠乏しているときにでます。
ビリルビン:
赤血球が壊れる溶血性貧血や肝炎や胆嚢の病気で黄疸があると陽性になります
尿沈渣検査:
顕微鏡で尿をみることで、白血球や赤血球の血液成分、細菌の存在、円柱といわれる細胞成分、結晶などをみます。 尿路感染症、腎炎、結石の種類などを診断できます。
またその場では結果がでませんが、さらにいろいろなことがわかります。
微量アルブミン: 糖尿病の方では、尿蛋白が陰性であっても、比較的早くから、ごく微量のアルブミンという蛋白が尿に出ることがあります。これはすでに糸球体に負担がかかっている証拠で、これを糖尿病早期腎症といいます。 この時期にちゃんと治療をすれば腎臓の障害を予防できます。
尿中ナトリウム測定;尿中ナトリウムとクレアチニンを測ることで前日に食べた塩分の量を推測することもできます。 高血圧症の方は1日6g以下が目標ですが、日本人の平均は1日10gと言われています。
このように尿検査はとても情報が多い検査です。面倒がらずやりましょう。
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